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7.3 振動シーケンス

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図 110 Asycube設定 - 振動シーケンス

振動シーケンスは、Asycube上でピックできる部品がなくなる度に実行されるシーケンスです。典型的なシーケンスは、ほとんどの場合次のように設定されます:

  • フィード動作: Asycube上の部品個数が最適個数に近づくようにします。

  • センタリング動作: Asycubeの中央へ部品をセンタリングします。

  • フリップ: 部品間の接触が多くなりすぎるのを避けるために、フリップにより部品を広げます。

  • 待機: 最後の振動を実施した後に、部品が静停するまで待ちます。

振動シーケンスの目標は、Asycube上に十分な数の部品を適切に広げ、新しくピック可能な部品を検出できるようにすることです。

フィード動作

スマートフィード smart_feeding

ほとんどの場合、この動作をシーケンスの最初に実施する必要があります。スマートフィードでは、自動で比例計算した時間だけホッパーを振動させ、Asycubeに最適な個数の部品を供給します。

スマートフィードの持続時間は、最初にAsycube上にある部品個数に依存します。検出された部品個数が多いほど振動時間は短くなり、プラットフォーム上の部品個数が上限になると、振動時間はゼロまで減少します。その中間では、振動持続時間はリニアに補間されます。

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図 111 スマートフィードによるホッパー持続時間の調整

例: 前のステップ結果が最適な部品個数が 40 個で、持続時間(最適個数を得るための時間)が 1000ms であったとします。

  • 第1のケースでは、プラットフォーム上に部品が存在しない場合、有効な持続時間は1000msとなります。

  • 第2のケースでは、プラットフォーム上に20個の部品が検出された場合、有効な振動時間は500msとなります。

  • 第3のケースでは、プラットフォーム上に部品が30個検出される場合、有効振動時間は250msとなります。

  • 部品を40個以上を検出した場合は、ホッパーの振動は発生しません。

ホッパーフィード hopper

標準のホッパーフィードでは、Asycube上の部品個数に関係なく、常に同じ 固定 の持続時間でホッパーを振動させます。

重要

このホッパーフィードで EYE+ により十分な個数の部品がAsycubeに供給することを保証できないため、あるいは、最悪の場合、Asycubeに多すぎる個数の部品が供給される可能性があるため、シーケンスの中でこのホッパーフィードの使用を推奨しません。

この方法の利点は、ホッパーの振動が常に既知の決まった時間となる点です。

センタリング動作

スマートセンタリング smart_centering

スマートセンタリングは、自動的に部品をセンタリングするために使用されます。左右、前後の振動の中から最適な振動を組み合わせることにより、部品の任意の初期位置からAsycubeの中央へセンタリングを行います。

振動の持続時間は、部品の重心の位置に依存します。振動の持続時間は 7.1 プラットフォームのチューニング ステップで入力された、プラットフォームを横切るための持続時間に比例します。

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図 112 スマートセンタリングによるシーケンス

重要

各方向の振動の持続時間として、部品がプラットフォーム全体を横切るための時間を設定しておくことが重要です。スマートセンタリング 振動の有効性は、これらのパラメータが良好に調整されているかどうかに依存します。

インターフェース上に表示されている時間は、この動作が取り得る最大の時間です。実際の振動時間は、通常この値より短くなります。

クロスセンタリングと長軸センタリング cross_centering + long_centering

これらのセンタリング動作は、Asycube 240、380、530でのみ使用できます。

クロスセンタリングは、Asycubeの中央の垂直線上へ部品を移動させ、長軸センタリングはAsycubeの水平線上へ部品を移動させます。この2つを続けて動作させると、部品はAsycubeの中央へセンタリングされます。スマートセンタリングよりも実行時間が長くなる可能性がありますが、自動運転中のシーケンスの実行時間が毎回同じ、という利点があります。

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図 113 クロスセンタリングと長軸センタリングのシーケンス

その他の動作

その他の動作は、 7.1 プラットフォームのチューニング ステップで調整した個々の動作に対応しています。

基本的な動作:左、右、後、前 left right backward forward

これらの動作は、部品を特定の方向に移動させるために使用することができます。これらの動きは、構造化プレート(穴、溝付き)を使ってロボットがピックする場合に、部品をより有利な位置へ移動させる時に、非常に有用な場合があります。

フリップ flip

フリップは、部品同士が接触しすぎるのを避けるため、また部品の向きを反転させるために使用します。シーケンスの中で、この動作をセンタリング動作の後に実施することを強く推奨します。

待機 wait

部品が静停するのを待つために使用します。

重要

シーケンスの終了時の動作として、必ず静停する時間を設けてください。これにより、画像取得中に部品が動かないようにすることができます。静停する時間がなかったり、短すぎたりすると、ピッキング時に問題が発生する可能性があります。

ヒント

アンチローリングプレートを使用することにより、静停時間を短縮することができます。

振動シーケンスのテスト

シーケンス実行 をクリックすると、振動シーケンスをテストすることができます。振動前と振動後のAsycubeの画像とともに、以下の情報が表示されます:

  • ピック可能な数

  • 不合格の部品数

  • 充填率は、背景と比較した部品の割合をパーセントで表したものです

オレンジ色の点は、Asycube上のすべての部品位置から計算した重心を表しています。スマートセンタリング動作の目標は、この重心をAsycubeの中央に移動させることです。

ヒント

さまざまなシナリオでシーケンスをテストします(Asycube上に部品がない、ホッパーが満杯になっている、Asycube上に最適な個数の部品がある、すべてが隅にかたまりになっている、など)。この時点で、シーケンスを実行した後のピック可能な部品数の平均をカウントすることで、アプリケーションが達成可能なサイクルタイムを予想することができます。

振動シーケンスが満足されるものである場合、下の レシピを完了して閉じる を使ってレシピを閉じることができます。 レシピリスト に戻ると、リストの中に作成されたレシピがあります。