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5.2 ピック角度の設定

前のステップで定義したピックポイント上に角度を定義します。

../../../../_images/pick_angle_teaching_pick_angle_positioning.png

図 105 ピック角度ティーチング - ピック角度設定

複数のピック角度を持つ部品

図 106 の図に示されているように、部品によっては形状が対称であるため、複数のピック角度を持ちます。ピック角度の数を指定することで、ロボットはこれらのどの角度からでも部品をピックできるようになります。これは、他の部品と接触したり、Asycubeのエッジに接触したりするために、ピック角度の内のどれかが使用できない場合に便利です。このような場合は、他のピック角度が使用されます。

ピック角度の数を指定するには、「対象形の部品のため複数の角度からピック可能」にチェックを入れて、角度の数を正しく入力してください。各角度は画像上に矢印で表示されます。

../../../../_images/multiple_angles.png

図 106 4つのピック角度を持つ部品

ピック角度設定

XとY座標を回転させ、ロボットのピックの向きを正しい方向に揃えてください。

注釈

この操作は、ロボットに送るRZ角度の精度を決定するので、慎重に行う必要があります。

フィーチャーマスキング

../../../../_images/pick_angle_teaching_features_masking.png

図 107 ピック角度の方向が、部品の長辺と一直線となるようにフィーチャーマスキングします。

フィーチャーマスキングのステップの目的は、ピック角度の向きを決めるためのモデルとして参照されるフィーチャー(マスキング後に残るフィーチャー)を定義することです。

次のような場合は、フィーチャーが参照部品の定義に必要ではありません。

  • 【同じ高さのフィーチャー】 ピックポイントと同じ高さにないフィーチャーは、マスクする必要があります。フィーチャーの高さは1つだけ(例:ピックポイントと同じ高さ)にしてください。同じ高さにないフィーチャーを追加すると、視差によってピック角度の精度が変化することがあります(ピックポイントと異なる高さのフィーチャーは、Asycubeプレート内の部品の位置によっては、常に同じ相対位置になるとは限りません)。

  • 【再現可能なフィーチャー】 参照部品は、候補と共通の概要であることは必要不可欠です。ある候補から別の候補を選択した時に再現不可能なフィーチャーは、マスクする必要があります。

  • 【十分なフィーチャー】 アルゴリズムによって識別されるピック角度を1つだけにするためには、十分なフィーチャーが必要です。

ブラシ brush を使用して、望ましくないフィーチャーをマスクします。

ヒント

インポート をクリックすると、ピックポイントのフィーチャーをマスクするために使用したマスクをインポートすることができます。

高度なオプション

重要なフィーチャーが検出されなかった場合など、初期設定では十分な結果が得られなえられなかった時のために、高度なオプションがあります。下のように追加設定を選択できます。

コントラスト

初期設定では、 EYE+ はフィーチャーを抽出するために使用するコントラスト値を自動的に決定します。ピクセルのコントラスト値とは、隣接するピクセルとの明度差のことです。ピクセルのコントラストが指定された値を超えた場合、そのピクセルはモデルのフィーチャーを決定するために選択されます。

コントラストパラメータを手動で調整することで、自動調整されたモデルよりも多くのフィーチャーを持つモデルを作成することができます。用途によっては、ピック角度を正確に調整するのに役立ちます。

コントラストを手動で設定するためには、下図のように「コントラストを手動で設定」をオンにします。

../../../../_images/pick_point_manual_contrast_setting.png

コントラスト設定の効果は、下の通りです。

../../../../_images/pick_angle_feature_without_contrast.png

図 108 EYE+ によってコントラストが自動的に調整されるピック角度モデル

../../../../_images/pick_angle_feature_with_contrast.png

図 109 手動でコントラストを低めに設定したピック角度モデル(例:19)

ヒント

検出されるフィーチャーが多いほど、ピック角度ステップの実行に時間がかかるため、マスク機能を使ってできるだけ多くのフィーチャーを削除してください。